ゆがんで見える
網膜の中心部分を黄斑(おうはん)といいます。黄斑には視力にかかわる大事な神経がたくさんあります。
ものがゆがんで見える場合、この「黄斑」の異常が疑われます。黄斑に異常が起こり機能が低下してしまうと重篤な視力低下をきたす可能性があります。
黄斑の異常をきたす病気としては、加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症、黄斑浮腫、黄斑前膜、網膜剥離などさまざまなものがありますが、いずれも早期に発見し、適切な治療に結びつけることが大切です。
黄斑の病気を診断するためにはOCT(光干渉断層撮影)が有用です。網膜の断面が撮影でき、黄斑の状態を詳しく確認することができます。
当院ではOCTに加えてOCTA(光干渉断層血管撮影)も行うことが可能です。通常、血管撮影を行うには蛍光眼底造影検査という造影剤を使用する検査が必要ですが、造影剤の使用にはアレルギー(アナフィラキシー症状)を起こすリスクが伴います。一方、OCTAは造影剤を使わずに血管撮影ができる安全な検査です。病状によってはOCTに加えてOCTAを行うことで黄斑の状態をより詳しく確認することができます。
ゆがんで見える場合、放置してしまうと重篤な視力低下をきたすことがありますので、できるだけ早めに眼科を受診してください。